3、北総線を取り巻く問題点と改善案の提案

3−1、千葉の鉄道の現状と北総線

31-1:99年度各線最混雑時輸送量(千葉県*:98年度)

路線

最混雑時輸送量

割合(%)

複線当

集中指数

総武線

147210

31.0

73605

1.24

常磐線

153470

32.3

76735

1.29

京葉線

45140

9.5

45140

0.76

JR合計

345820

72.9

69164

1.17

営団東西線

76755

16.2

76755

1.29

京成本線*1

19752

4.2

19752

0.33

押上線

32104

6.8

32104

0.54

京成合計

51856

10.9

25928

0.44

全合計

474431

100

59304

1

北総線(参考)*

11950

2.5

11950

0.20

31-2:99年度各線最混雑時輸送量(埼玉、神奈川県)

路線

輸送量

割合(%)

複線当

指数

路線

輸送量

割合(%)

複線当

指数

JR*1

224268

46.7

74756

1.25

JR

188870

43.2

62957

1.01

東武

132403

27.6

44134

0.74

東急

133566

30.5

66783

1.07

西武

62799

13.1

62799

1.05

小田急

73315

16.8

73315

1.17

営団

60460

12.6

60460

1.01

京急*1

41600

9.51

41600

0.67

埼玉合計

479930

100

59991

1

神奈川合計

437351

100

62479

1

31-1.2:数字で見る鉄道2000参照北総線に関しては千葉県交通計画課

集中指数:その会社の複線当りの輸送量/その圏の複線当りの輸送量の平均、*1:京成、京急、JR埼玉の東北本線は最混雑区間が東京都内で無い為、最混雑区間輸送量/最混雑区間輸送力*該当区間輸送力*0.9で求めた。

 上の表は最混雑時間帯1時間あたりの千葉地区各路線の輸送量です。千葉地区の通勤輸送を考えた時

・総武、常磐,営団東西線(以下東西線)への集中が見て取れる

・特にJRはこの地区の通勤輸送で埼玉、神奈川が4割台なのに比べて、7割を担い、集中度が高い。

・東西線も複線当りで見て平均より3割多く集中している。

・北総線が乗り入れている京成線はシェアわずか1割、さらに複線あたりで見ると、わずか平均の4割の稼働率でしかなく他県では見られないくらい利用度が非常に低い。

・北総線単独で見ると稼働率はわずか2割シェアに至っては2.5%と言う体たらくである。

 これは北総線や京成線が各路線の混雑緩和にほとんど役立っていないことをあらわしていてその改善が大きな課題である事を表しています。

31-3:98年度北総線定期旅客流動状況(**:新京成線の流動、武蔵野線・新京成線からの流入・流ではその駅の乗降を含む)

 

 

西白井から流入

 

 

NTでの増加

20574

 

 

新京成から流入

 

新京成へ流出

1700

新鎌ヶ谷

4241

15058**

 

 

15769**

北初富から流入

18033

 

初富へ流出

 

 

大町への流出

 

 

大町・松飛台の増加

1080

 

 

 

 

松飛台から流入

 

 

 

19113

 

 

武蔵野線から流入

 

武蔵野線ヘ流出

831

東松戸

1924

37444

 

 

37444

武蔵野線流動*

 

18020

 

武蔵野線流動*

 

 

秋山へ流出

 

 

秋山→新柴又の増加

4036

 

 

 

 

京成高砂へ流入

 

 

 

22056

 

 

京成線方面

 

都営線への流入

7989

京成高砂

12924

36.2

 

 

58.6

 

 

5.2

 

 

 

 

1143

 

 

 

 

高砂駅乗降

 

 実際北総線の流動を見ると郊外からの連絡線である武蔵野線・新京成線から殆ど都心方面へ流入がない事が分かります。

31-4:競合各線との所要時間比較:昼間時(青太字:北総線優位、赤字:北総線不利)

 

上野方面

浅草線方面

 

常磐快速

常磐緩行

 

営団東西快速

 

総武快速

上野

0:00

 

上野

0:00

 

 

 

 

 

日本橋

 

0:00

大手町

 

0:00

日本橋

0:00

東京

0:00

東松戸

0:40

0:35

新松戸

0:37

0:36

西船橋

0:22

西船橋

0:31

新鎌ヶ谷

0:46

0:41

0:31

0:46

北習志野

0:33

船橋

0:25

千葉NT中央

0:58

0:53

木下*

1:05

1:20

緑ヶ丘

0:37

 

 

通過運転の有無

×

×

 

×

 

 

 

20分毎

20分毎

*:成田線、30分毎

7.5分毎

12分毎

緑ヶ丘:八千代緑ヶ丘

15分毎

 

8.5分毎

 これは何故かと言えば2で出て来た運賃の問題以外にもまずダイヤの問題もあります。上の表は北総線とその周辺の常磐線(成田線)、営団東西線(東葉高速鉄道線)、総武線のそれぞれ武蔵野線・新京成線・東武野田線・バス路線との主な連絡駅での都心方面への所要時間・頻度を比較した物である。これを見ると他線に比べて所要時間・頻度共に劣っているのが分かります。

31-5:北総線駅〜他線駅間バス路線の駅口本数比較(平日、*:車庫入庫系統を除く)

北総線駅

千葉NT中央

東松戸

大町

北総線駅口本数

*19

45

64

他線駅口本数

38

70

129

他線駅

八千代緑ヶ丘

松戸

本八幡

路線名

東葉高速

常磐線

総武線

 そしてその不便さの為に他線駅と結ばれるバス路線では利用が少なく、他線駅口に比べ半分程度の本数しかなく、バス路線にも他線に比べて敬遠されているのが分かります。

 北総線は運賃に加えダイヤ等で競争力が無いため、環状路線やバスなどから乗客を取り込む事が出来てなく千葉の鉄道で果す役割が小さく、その改善は大きな効果を生み出すと考えられます。

鎌ヶ谷市の情報は

街づくりかまがや

千葉NTの最新情報は

月刊千葉NT

北総線問題の情報は

北総・公団鉄道運賃値下げを実現する会

北総線を始め各地の鉄道に関してレベルの高い論説を展開しています。

以久科鉄道志学館

BACK HOME 掲示板

 

inserted by FC2 system